枕カバーを外したら、頭の形に黄色いしみが広がっていた。そんな枕でも、素材が水洗いできるものなら、家で白さをかなり戻せます。
黄ばみの正体は、汗や皮脂、よだれが枕の中まで染み込んで時間がたったものです。ふつうの洗剤で洗っただけでは落ちにくいので、洗い方を少し変える必要があります。
ここでは、枕の黄ばみを落とす洗い方を、洗えるかどうかの確かめ方から、素材ごとの乾かし方まで順に紹介します。
枕の黄ばみは汗と皮脂が酸化したタンパク質汚れ
枕の黄ばみは、寝ている間の汗や皮脂、よだれが枕に染み込み、時間がたって酸化したものです。
人は寝ている間にコップ1杯ほどの汗をかくといわれ、多い日は500mlほどになります。汗には水分だけでなく、皮脂や塩分も混ざっています。
このうち皮脂やタンパク質の汚れは、水だけではほとんど落ちません。枕の表面が乾いても繊維の中に残り、空気に触れて少しずつ黄色く変わっていきます。
黄ばみが出やすい原因は、ほかにもあります。
- 髪を乾かしきらないまま寝て、水分が枕にこもる
- 洗ったときに洗剤のすすぎが足りず、繊維に残る
- 窓ぎわに置いた枕が日光で焼ける
頭の形にそって黄ばんでいるなら汗と皮脂、口元の位置だけ黄ばんでいるならよだれが主な原因と考えてよいです。
枕を洗う前に洗濯表示で洗い方を確かめる
黄ばんだ枕を洗う前に、まず枕についている洗濯表示のタグを見て、水洗いできるかを確かめましょう。
中身の素材によっては、水に浸けると形が崩れたり、乾かずにカビが出たりします。タグには洗濯おけの形をしたマークが付いていて、これで家で洗えるかが分かります。
| 洗濯表示のマーク | 枕の洗い方 |
|---|---|
| 洗濯おけに数字 | 洗濯機で洗える。数字はお湯の温度の上限 |
| 洗濯おけに手 | 手洗いならできる。40℃まで |
| 洗濯おけに× | 家では水洗いできない |
| 三角に斜線2本 | 酸素系の漂白剤なら使える |
| 三角に× | 漂白剤は使えない |
タグが切れていて分からないときは、枕を買った店やメーカーの商品ページで中身の素材を確かめてください。分からないまま水に浸けるのは避けたほうがいいです。
黄ばんだ枕は酸素系漂白剤のつけ置きで落とす
枕の黄ばみには、40〜45℃のお湯に酸素系漂白剤を溶かしたつけ置きが向いています。
酸素系漂白剤は色柄物にも使えて、皮脂やタンパク質の汚れを分解します。塩素系の漂白剤は色落ちや生地を傷める原因になるので、枕には使わないでください。
お湯を使うのは、酸素系漂白剤は水よりお湯のほうがよく働くからです。ただし60℃を超えるような熱湯は、中わたや生地を傷めるので避けましょう。
ステップ2 浴槽や大きめのたらいに、40〜45℃のお湯を枕が沈むくらいためます。
ステップ3 粉末の酸素系漂白剤と粉末洗剤を1対1で溶かします。量は漂白剤のパッケージにある、つけ置きの分量に合わせます。
ステップ4 枕を沈め、何度か手で押して中までお湯を通します。
ステップ5 1〜2時間つけ置きます。黄ばみが濃いときは一晩置いても大丈夫です。
ステップ6 つけ置きした液ごと洗濯機に移すか、枕だけ取り出して洗濯機で洗います。
浮いてくる枕は、水を入れたペットボトルを上に乗せると沈めておけます。
黄ばみが一部分だけなら、全体をつけ置きしなくても大丈夫です。漂白剤を溶かしたお湯をしみの部分にだけ含ませ、30分〜2時間置いてから、中性洗剤でやさしくもみ洗いします。
枕の素材ごとの洗い方と乾かし方
枕の洗い方は中身の素材で変わります。ポリエステルわた、パイプ、ビーズは洗えて、そばがら、ウレタン、羽毛は家での丸洗いに向きません。
ポリエステルわたの枕の洗い方は洗濯機の弱水流
ポリエステルわたの枕は、家でいちばん洗いやすい枕です。
洗濯ネットに入れて、洗濯機の手洗いコースやドライコースなどの弱い水流で洗います。洗剤は中性洗剤を使いましょう。
脱水が終わったら、軽くたたいて中のわたをほぐし、形を整えます。わたが片寄ったまま乾くと、そのまま固まってしまいます。
天日干しか陰干しで、表面だけでなく中まで乾かします。中が乾くまでは2〜3日かかることもあります。
パイプの枕の洗い方は中身をネットに入れて洗う
パイプの枕は、中のパイプが水を吸わないので乾きやすい枕です。
ファスナーを開けて中身を洗濯ネットに移せるものなら、ネットごと洗うとすすぎがしっかりできます。洗ったあとはネットのまま広げて干すと、半日ほどで乾きます。
ビーズの枕の洗い方は手でやさしく押し洗い
ビーズの枕は、洗濯機で回すと生地が破れてビーズが出てくることがあります。
たらいにぬるま湯と中性洗剤を入れて、上から押して洗うやり方が安心です。すすぎも同じように押して、最低2回は水を替えましょう。
そばがらの枕は洗わずに干す
そばがらは水に浸けるとカビやすく、虫が出る原因にもなります。
そばがらの枕は水洗いせず、晴れた日に陰干しして湿気を飛ばします。黄ばみが気になる場合は、側の生地だけ外して洗えるものを選ぶと手入れがラクです。
ウレタンの枕の洗い方は手洗いだけで洗濯機は使わない
低反発や高反発のウレタン枕は、ほとんどが洗えない表示になっています。洗える表示があるものでも、洗濯機と乾燥機は使いません。
洗えるウレタン枕は、ぬるま湯に中性洗剤を大さじ1杯だけ溶かして、押し洗いします。洗剤を多く入れると、すすぎ切れずに残ってしまいます。
絞るときはねじらず、平らにしてタオルではさみ、上から押して水を出します。直射日光に当てるとウレタンが傷むので、風通しのよい日陰で乾かしましょう。
羽毛の枕の黄ばみは水洗いせずクリーニングに出す
羽毛や羽根の枕は、水で洗うと羽毛の油分が抜けて、ふくらみが戻らなくなることがあります。
羽毛の枕の黄ばみは、家で落とそうとせずに、寝具を扱っているクリーニング店に頼むのが確実です。年に1回出しておくと、においもとれます。
洗ったのに枕の黄ばみがまた出るときの見直し
洗ったのに黄ばみがすぐ戻るときは、すすぎ不足か乾かし不足のどちらかが多いです。
枕は中わたが厚いので、ふつうの衣類と同じすすぎ1回では洗剤が残りがちです。残った洗剤に皮脂がつくと、前よりも早く黄ばみます。洗濯機ならすすぎを2回にして、手洗いなら水が濁らなくなるまで替えましょう。
もうひとつは、表面が乾いたところで干すのをやめてしまうことです。中に水分が残ったまま使うと、においと黄ばみが同時に出てきます。
寝る前のドライヤーも見直したいところです。髪が濡れたまま寝ると、汗と同じように枕に水分がこもります。
枕の黄ばみが落ちないときは買い替えも考える
つけ置きを2回しても黄ばみが残る枕や、洗えない素材で黄ばみが広がった枕は、買い替えを考えてよいころです。
黄ばみが何年も前からのものだと、繊維の色そのものが変わっていて、漂白しても元の白さには戻りません。
次のどれかに当てはまるときも、枕の替えどきの目安になります。
- 洗って乾かしても、においが消えない
- 中わたが固まって、たたいてもふくらみが戻らない
- パイプやビーズが割れて、高さが低くなった
- ウレタンが黄色からオレンジ色に変わり、表面がぼろぼろ崩れる
ウレタンの黄ばみは、汗だけでなく空気や光に触れて素材そのものが変色したものもあります。この場合は洗っても色は戻りません。
枕の黄ばみを防ぐ手入れは週1回の陰干しとカバー洗い
黄ばみを防ぐいちばん手軽な方法は、枕カバーをこまめに洗い、枕本体を週に1回干して湿気を飛ばすことです。
枕カバーは、汗を受け止める役目があるので、週に1〜2回は洗いたいところです。汗をかきやすい夏は、タオルを1枚重ねて毎日替えると、枕本体まで汗が届きにくくなります。
枕本体は週に1回、風通しのよいところに干します。天日干しできる素材かどうかは、洗濯表示と同じタグで確かめましょう。ウレタンとそばがらは陰干しです。
丸洗いは、洗える枕でも年に1〜2回で十分です。洗いすぎると中わたが固くなったり、生地が傷んだりします。
- 枕カバーは週1〜2回洗う
- 枕本体は週1回干す
- 洗える枕の丸洗いは年1〜2回
- 髪は乾かしてから寝る
この4つを続けておけば、次に枕カバーを外したときに黄ばみに驚くことは減ります。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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