クローゼットに服が入りきらず、椅子の背やドアノブに上着が掛かったままになっていませんか。
そんなときに候補に上がるのがハンガーラックです。ただ、名前は知っていても、どんな家具で、ポールハンガーやワードローブと何が違うのかは分かりにくいですよね。
ハンガーラックとはどんな家具なのかと、種類ごとの違い、買う前に測る場所、置いてから困りやすいことを順番に紹介します。
ハンガーラックとは服をハンガーごと掛けておく家具
ハンガーラックとは、横に渡したパイプに服をハンガーごと掛けて、そのまま置いておける収納家具です。
洋服掛け、パイプハンガー、衣類ラックと呼ばれることもあり、どれもほぼ同じ家具を指しています。
服を畳まずに掛けたまま収納できるので、シャツやコートにしわが付きにくいです。帰ってきてすぐに上着を掛けられるのも、ハンガーラックを使う人が多い理由です。
ハンガーラックとクローゼットの違いは扉の無い家具かどうか
クローゼットは壁の中に作り付けられていて、扉で服を隠します。
ハンガーラックとは部屋に置いて使う家具で、扉がありません。掛けた服がそのまま見えるので「見せる収納」と呼ばれます。
扉が無いぶん服をすぐに取り出せますが、ほこりや日の光が服に当たりやすくなります。この点は、あとの見出しで対策を紹介します。
ハンガーラックとポールハンガーの違いは横に長いパイプ
ポールハンガーは、1本の柱にフックがいくつか付いた家具です。帽子やバッグ、上着を数枚掛けるのに向いています。
ハンガーラックは横に長いパイプがあり、ハンガーを何本も並べて掛けられます。
掛けたい服が5枚くらいまでならポールハンガー、それより多いならハンガーラックという家具が向いています。
ハンガーラックという家具は形と置き方で6種類に分かれる
ハンガーラックは、シングル、ダブル、突っ張り、キャスター付き、棚付き、カバー付きの6つに分けると選びやすくなります。
同じハンガーラックでも、形によって掛けられる量と置ける場所がかなり違います。
| 種類 | 形 | 向いている人 |
|---|---|---|
| シングル | パイプが1本 | 置き場所が狭い人、一人暮らしの人 |
| ダブル | パイプが2本(前後か上下) | 服の量が多い人 |
| 突っ張り | 床と天井で支える | 地震で倒れるのが心配な人 |
| キャスター付き | 脚に車輪が付く | 掃除のたびに動かしたい人 |
| 棚付き | 下や上に棚や引き出しがある | バッグや靴も一緒に置きたい人 |
| カバー付き | 布のカバーで全体を覆う | ほこりや日焼けを防ぎたい人 |
ダブルのハンガーラックは上下か前後かで使い方が変わる
ダブルのハンガーラックには、パイプが上下に2段あるものと、前後に2列あるものがあります。
上下2段のハンガーラックは、上にシャツ、下にスカートや子ども服のように丈の短い服を掛けると無駄が出ません。前後2列のものは、手前に今の季節の服、奥に次の季節の服を掛ける使い方が多いです。
ハンガーラックの素材は服の量とほかの家具に合わせて選ぶ
スチール製のハンガーラックは丈夫で、重いコートを何枚も掛けても曲がりにくいです。
木製はリビングや寝室の家具になじみやすく、アイアンは細いフレームで部屋をすっきり見せたい人に選ばれています。服の量が多い人はスチール、見た目を優先する人は木製かアイアン、と分けると迷いにくいです。
ハンガーラックの耐荷重は服の重さから計算する
ハンガーラックの耐荷重は、掛けたい服の重さを足して、その合計が耐荷重の7割以内に収まるものを選ぶのがおすすめです。
耐荷重は「このハンガーラックに何kgまで掛けられるか」を表す数字で、商品ページや説明書に書いてあります。ぎりぎりまで掛けると、パイプが少しずつたわんだり、フレームがゆがんだりします。
服1枚の重さの目安
服の重さは、おおよそ次のくらいです。
- シャツやブラウス 1枚200〜250g
- 厚手のコート 1枚1.0〜1.5kg
- 子ども服 1枚120〜180g
ハンガーそのものの重さも足します。木のハンガーは1本200g前後あるので、本数が多いと意外と重くなります。
耐荷重20kgのハンガーラックに掛けられる量
耐荷重20kgのハンガーラックなら、7割は14kgです。
シャツだけなら50枚ほど、厚手のコートなら10枚ほどが目安になります。冬にコートを何枚も掛けたい家では、耐荷重が30kg以上のハンガーラックのほうが安心です。
ハンガーラックを買う前に測るのは置き場所と通り道
ハンガーラックを買う前に、置き場所の幅と奥行きと高さ、それに部屋まで運ぶ通り道の幅を測っておきましょう。
ハンガーラックは服を掛けると、本体より一回り大きくなります。本体の大きさだけで決めると、置いてから「通れない」「扉が開かない」となりやすいです。
ハンガーラックの置き場所とほかの家具とのすき間を測る順番
- 置きたい場所の奥行きを測る
- 幅を測る
- 天井までの高さを測る
- 壁の下の巾木やコンセントの位置を見る
- 前に人が立てる広さがあるかを見る
奥行きは、ハンガーに掛けた服の肩幅が入るかどうかで決まります。大人のシャツやコートを掛けるなら、奥行き45cm前後は見ておくと服がはみ出しにくいです。
大きな家具と同じく通り道の幅も確かめる
完成品で届くハンガーラックや、組み立ててから別の部屋に動かす場合は、廊下やドアの幅も測っておきます。
ハンガーラックの幅より20cmほど広い通り道があると、壁にぶつけずに運べます。
見せる収納のハンガーラックはほこりと日焼けに気をつける
ハンガーラックに服を掛けっぱなしにするなら、カバーを掛けるか、窓から離れた場所に置くのがおすすめです。
扉が無いハンガーラックは、部屋のほこりが服の肩に積もりやすいです。窓の近くに置くと、日の光で服の色があせることもあります。
ハンガーラックのカバーは湿気にも気をつける
カバーを掛けるとほこりは防げますが、中に湿気がこもりやすくなります。
ときどきカバーを開けて空気を入れ替えたり、服と服のあいだを少しあけて掛けたりすると、においやカビを防げます。服の下のほうに除湿剤を置く方法もあります。
季節が終わった服はほかの収納家具へ移す
1年中すべての服を掛けておくと、ほこりがたまるうえに、耐荷重もいっぱいになります。
ハンガーラックには今の季節に着る服だけを掛け、季節が終わった服は衣装ケースやクローゼットに移しましょう。
ハンガーラックが倒れる原因は床と組み立てのゆるみ
ハンガーラックがぐらつくときは、床が平らか、ネジがゆるんでいないかを確かめてください。
使っている人の困りごとで多いのは「ぐらぐらする」「片側に傾く」の2つです。原因は、床の傾きと、組み立てたときのネジの締め不足であることがほとんどです。
組み立て家具なので1週間後にネジを締め直す
ネジで組み立てる家具は、服を掛けた重さで少しずつネジがゆるみます。
組み立ててから1週間ほどたったら、すべてのネジを締め直しておくと、ぐらつきが出にくくなります。そのあとも、季節の服を入れ替えるタイミングで見ておくと安心です。
突っ張りとキャスター付きの家具は置き方を確かめる
突っ張りのハンガーラックは、天井の柱や梁がある位置で突っ張ると安定します。天井の板だけの場所で強く突っ張ると、天井がへこむことがあります。
キャスター付きは、使わないときにストッパーをかけておきます。フローリングで滑りやすいときは、滑り止めのマットを下に敷くと動きにくくなります。
ハンガーラックは掛ける服の量と置く場所で選ぶ家具
ハンガーラックとは、扉の無い場所に服を掛けておける家具なので、まず掛けたい服の量と置く場所を決めると選びやすくなります。
服が少なく置き場所が狭いならシングル、服が多いならダブル、倒れるのが心配なら突っ張りが向いています。
耐荷重は服の重さの合計の1.5倍くらいを目安にして、置き場所と通り道を測ってから選んでみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)




