粗大ごみの手数料を払わずに、マットレスを切って普通のごみに出せないか。買い替えのときに一度は考えますよね。
ところが、スプリング入りのマットレスは、解体しても集積所に出せない自治体があります。
解体して得をするのは、中身がウレタンだけのマットレスと、解体したごみを受け付けている地域に住んでいる人です。マットレスの種類ごとに、解体の進め方と、解体しないほうがいい場合を紹介します。
マットレスを解体して捨てる前に自治体の扱いを確かめる

マットレスを解体する前に、お住まいの自治体が「解体したマットレス」を集めているかを先に確かめてください。
ここを飛ばして解体すると、半日かけて切り分けたごみを結局出せない、ということが起こります。
とくにスプリング入りのマットレスは、扱いが自治体によって大きく分かれます。
フランスベッドが全国の自治体に行った調査では、スプリング入りマットレスを収集して処理している自治体は56%でした。
残りは、個人で持ち込むか分解が必要な自治体が26%、収集も処理もしていない自治体が18%です。
実際に、いくつかの市の案内を見ると、次のように扱いが違います。
| 自治体 | スプリング入りマットレス | 解体した場合 |
|---|---|---|
| さいたま市 | 戸別収集か持ち込み 手数料2,200円 | スプリングだけになっても1品として扱う |
| 船橋市 | 市では収集しない | 解体したものも収集しない |
| 長野市 | 集積所には出せない | 布や綿は可燃ごみ 金属は施設へ持ち込み |
さいたま市のように、解体してもしなくても同じ手数料がかかる地域では、マットレスを解体する意味がありません。
船橋市のように解体したものも集めない地域では、販売店や許可業者に頼むことになります。
解体して得になるのは、長野市のように「分ければ可燃ごみとして出せる」と案内している地域だけです。
自治体のサイトで「マットレス」と検索すると、たいてい出し方のページが出てきます。
マットレスの種類はスプリングの有無で分かれる

解体のしかたと捨て方は、中にスプリングが入っているかどうかで決まります。
見分けるときは、マットレスの側面か裏側に縫い付けてある表示のラベルを見ます。
ラベルが取れているときは、マットレスの真ん中を手のひらで強く押してみてください。
金属のバネが当たる感触があればスプリング入り、指が沈むだけならウレタンなどのスプリングなしです。
ボンネルコイルとポケットコイルはスプリング入り
ボンネルコイルは、バネどうしが針金でつながったタイプです。
ポケットコイルは、バネが1個ずつ布の袋に入って並んでいます。
どちらもシングルで数百個のバネが入っていて、解体するとバネの量にまず驚くはずです。
ウレタンとラテックスとファイバーはスプリングなし
三つ折りのマットレスや、床に直接敷く薄いマットレスの多くはウレタンです。
ウレタンやラテックスはカッターで切れるので、スプリング入りに比べて解体はずっと楽です。
ファイバー素材のマットレスも金属が入っていないので、同じように切って小さくできます。
スプリング入りマットレスの解体は6つの作業で進める
スプリング入りマットレスは、布を全部はがしてからバネを切る順番で解体します。
使うのは、刃の長い大型カッター、針金を切るボルトクリッパー、ペンチ、厚手の軍手です。
- マットレスの側面に沿って、カッターで一周切れ目を入れる
- 上の面の布をはがす
- 布の下のウレタンや綿の詰め物を取り除く
- マットレスを裏返して、反対の面も同じように布と詰め物を取る
- ボルトクリッパーで、バネをつないでいる針金や枠を切る
- 布、詰め物、バネを分けて、自治体の分け方どおりに袋に入れる
ボンネルコイルはバネが針金でつながっているので、5番目の作業がいちばん時間がかかります。
ポケットコイルは袋からバネを1個ずつ出す作業が入るので、どちらも1日で終わらないこともあります。
マットレスの解体で出たバネは、長野市のように施設へ持ち込む地域が多く、金属ごみの日に出せるとは限りません。
バネの捨て方まで確かめてから作業を始めると、部屋にバネの山が残ることがなくなります。
ウレタンマットレスの解体はカッターで切るだけ

ウレタンのマットレスなら、カバーを外して指定袋に入る大きさに切れば、可燃ごみとして出せる地域が多いです。
作業は3つだけです。
- ファスナーを開けてカバーを外す
- 中のウレタンを、カッターで指定袋に入る大きさに切る
- カバーとウレタンを、自治体の分け方どおりに袋に入れる
切る大きさは自治体ごとに決まりがあり、一辺50cm未満を目安にしている地域があります。
三つ折りマットレスは、折り目のところで切ると最初の3分割がすぐに終わります。
厚さ10cmくらいまでなら、大型カッターで2〜3回なぞれば切れます。
ウレタンはかさばるので、袋に詰めるときは膝で押して空気を抜くと、袋の数を減らせます。
一度に大量の袋を出すと収集されない地域もあるので、何回かに分けて出しましょう。
マットレスを解体しないほうが楽な捨て方
スプリング入りマットレスは、解体するより粗大ごみか販売店の引き取りに出したほうが、手間と時間を大きく減らせます。
解体しない捨て方と、手間の違いをまとめるとこうなります。
| 捨て方 | 向いている人 | 手間 |
|---|---|---|
| 粗大ごみ | 収集日まで待てる人 | 申し込みと玄関先まで運ぶだけ |
| 販売店の引き取り | 新しいマットレスを買う人 | 配達のときに渡すだけ |
| 不用品回収業者 | すぐに片付けたい人 | 部屋から運び出してもらえる |
| 譲る 売る | きれいなマットレスの人 | 写真を撮って相手を探す |
新しいマットレスを買うなら、販売店の引き取りがいちばん手間がかかりません。
引き取りの料金や条件は店ごとに違うので、注文するときに一緒に申し込んでおきましょう。
不用品回収業者に頼むときは、自治体の一般廃棄物の許可があるかを確かめてください。
許可のない業者に渡すと、不法投棄に使われることがあります。
マットレスの解体で多いけがと音の対策
マットレスの解体では、バネとカッターでの手のけがが多いので、厚手の軍手と長袖で作業してください。
けがのほかに気をつけたいのが、ほこりと音です。
長く使ったマットレスの中には、ほこりやカビがたまっています。
布をはがすと一気に舞うので、マスクを着けて、窓を開けるか屋外で作業しましょう。
ボルトクリッパーで針金を切ると、金属の音が何百回も続きます。
集合住宅なら、早朝や夜を避けて、昼間の時間帯に作業すると近所とのトラブルを防げます。
迷ったらスプリングの有無でマットレスの捨て方を決める
ウレタンなどスプリングなしなら解体して可燃ごみ、スプリング入りなら解体せずに粗大ごみか引き取りに出すのが、手間の少ない捨て方です。
スプリング入りでも、自治体が「分ければ出せる」と案内している地域なら、解体して手数料を浮かせる方法もあります。
まずはマットレスのラベルを見て、次に自治体のサイトで出し方のページを開いてみてください。
その2つが分かれば、解体するかどうかはすぐに決められます。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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