引っ越しの荷造りで空になった3段の衣装ケースを、粗大ごみの申し込みなしで出せないかと、のこぎりで切る方法を調べている。切って普通ごみで出せるかどうかは、住んでいる自治体の決まりで変わります。一辺30cmか50cm以下に切れば普通ごみで出せる自治体と、切っても衣装ケースは粗大ごみと決めている自治体があり、後者で切って出すと収集されずに残ります。解体は道具をそろえて1時間ほどかかり、切り口で手を切りやすいので、手数料が300〜500円ならそのまま出したほうが早いことも多いです。お助けうさぎ、ポルテ、ワンナップライフ、関西クリーンサービス、出張回収センターの案内をもとに、自治体の決まりの見方、解体の手順と道具、素材別の分け方、店の引き取りと売る方法を書きました。
衣装ケースは原則粗大ごみ、手数料は200〜800円
まず、そのまま出すときの扱いからです。衣装ケースは一辺が30cmか50cmを超えるので、ほとんどの自治体で粗大ごみになり、手数料は1個200〜800円です。新宿区と渋谷区は400円、千葉市は390円、川崎市は600円、大阪市は200円で、京都市は大きさで400〜1,200円に分かれています。
出し方は4段階です。自治体の粗大ごみ受付センターに電話かインターネットで申し込み、手数料の金額を聞きます。コンビニかスーパーで粗大ごみ処理券(シール)を買い、名前か受付番号を書いてケースに貼ります。収集日の朝8時までに、指定された場所に出します。申し込みから収集までは1〜2週間かかるので、引っ越しなら早めに申し込みます。
3段や4段の積み重ね型は、1個扱いの自治体と、段ごとに1個と数える自治体があります。さいたま市は分解しても1商品につき納付券1枚と決めているので、申し込むときに「3段の衣装ケースは何枚必要ですか」と聞いておくと、当日に回収されずに残ることがありません。処理場に自分で持ち込めば、重さで料金が決まり、大阪市は10kgあたり90円、奈良市は100kgまで無料です。
解体して普通ごみに出せるかは自治体が決める
ここが、いちばん間違えやすいところです。切って小さくすれば普通ごみで出せる自治体と、切っても衣装ケースは粗大ごみと扱う自治体があり、自治体のごみ分別のページで「衣装ケース」を検索して確かめるまで、解体を始めないでください。同じ作業をしても、住んでいる場所で無料になるか、収集されずに残されるかが変わります。
| 自治体 | 普通ごみで出せる大きさ | 区分 | 解体後の扱い |
|---|---|---|---|
| 東京都新宿区 | 一辺30cm以下 | 粗大ごみ | 解体しても粗大ごみ |
| 東京都杉並区 | 最大辺30cm未満 | 不燃ごみ | 30cm未満に切れば出せる |
| 東京都港区 | 最大辺60cm未満 | 資源プラスチック | 60cm未満なら切らずに出せる物も |
| 神奈川県横浜市 | 最大辺50cm未満 | 燃やすごみ | 50cm未満に切れば出せる。金属製は30cm |
| 埼玉県さいたま市 | 最大辺90cm未満 | 燃えないごみ | 分解しても1商品に納付券1枚 |
| 大阪府大阪市 | 30cm未満 | 普通ごみ | 30cm未満に切れば出せる |
表のとおり、切って出せる大きさは30cmから90cmまで自治体で3倍の差があり、区分もプラスチック資源、不燃ごみ、燃やすごみとばらばらです。港区やさいたま市のように基準が60〜90cmの自治体なら、1段の浅いケースは切らずにそのまま普通ごみで出せます。
確かめ方は2つです。自治体の分別のページで「衣装ケース」か「収納ケース」を検索すると、区分と大きさの基準、解体したときの扱いが出てきます。書いていなければ、粗大ごみ受付センターに電話して「衣装ケースを30cm以下に切ったら何ごみで出せますか」と聞けば、その場で答えてもらえます。
解体は1時間、道具はのこぎり・手袋・ゴーグル
解体を認めている地域なら、プラスチックの引き出し式は自分で切れます。引き出しを全部抜いて枠と分け、枠は平らな面を粗大ごみ解体用ののこぎりで基準の大きさ以下に切り、引き出しは前板と底板の境で切って2つにします。ポルテの案内では、道具をそろえて3段のケースを切るのに1時間かかったとあります。
2. 手袋、ゴーグル、マスクを着け、屋外のコンクリートかベランダに新聞紙を敷く
3. 引き出しを全部抜き、キャスターや金属の取っ手をねじ回しで外す
4. 枠を横に倒し、角ではなく平らな面にのこぎりを当てて、基準以下の大きさに切る
5. 引き出しは前板と底板の境にカッターで筋を入れ、手で折るか金切りばさみで切る
6. 切った物を袋に入れ、切りくずを掃除機で吸う
7. 金属の部品は金属ごみ、プラスチックは自治体の区分で出す
のこぎりは、木工用ではなく「粗大ごみ解体用」と書かれた物を使います。木工用は目が粗く、プラスチックが刃に詰まって進みません。薄い引き出しの板は、大型のカッターで2〜3回筋を入れてから折ると、のこぎりを使わずに割れます。厚い枠は無理に折らず、のこぎりで切ってください。
冬は気をつけます。ポリプロピレンは寒いと硬くなって割れやすく、折ったときに破片が飛びます。暖かい部屋で作業するか、日が当たって温まってから切ります。ハンマーで叩いて割る方法は、破片が顔まで飛ぶので使いません。
解体が向く人、粗大ごみが向く人
解体すれば無料でも、全員に向くわけではありません。道具を持っていて、切って出せる自治体に住み、収集日まで待てない人は解体、手数料が300〜500円で、道具を買うところからなら、そのまま粗大ごみに出すほうが安くて早いです。解体用ののこぎりと耐切創の手袋を買うと、手数料と同じくらいの出費になります。
不用品回収のお助けうさぎと関西クリーンサービスは、けがの危険と手間を理由に、自分で解体しない方法をすすめています。ポルテの実例でも、1時間かけて切ったあと「有料でも粗大ごみに出したほうがよかった」という声が載っています。切る前に、その1時間と300〜500円のどちらが惜しいかで決めてください。
解体が向くのは、引っ越しの前日で収集日に間に合わない人、5個以上あって手数料が2,000円を超える人、すでにのこぎりと手袋を持っている人です。1〜2個で急がないなら、申し込んで処理券を貼るだけの粗大ごみが一番楽です。
不織布は燃えるごみ、木製は切れる、金属製は解体しない
プラスチック以外の衣装ケースは、素材で出し方が変わります。不織布や布のケースは骨組みを抜いて燃えるごみ、木製はねじと釘を外してのこぎりで切れば燃えるごみ、金属製は自分で解体せず粗大ごみか金属ごみに出します。どれも、小さい物は自治体の基準以下ならそのまま出せます。
不織布のケースは、中のプラスチックか段ボールの芯を抜き、布はハサミで切って燃えるごみに入れます。芯はプラスチックの区分か燃えないごみです。ファスナーの金属は付いたままで出せる自治体が多いですが、不織布を燃えるごみで受け付けない自治体もあるので、分別表で確かめます。
木製は、板が厚いので切るのに時間がかかります。1段の小さい物なら燃えるごみまで切れますが、桐のたんすのような大きい物は粗大ごみで500〜1,000円を払うほうが早いです。金属製は家庭の道具では切れないので、ねじを外して板にできる物だけ金属ごみにし、外れない物は粗大ごみに出します。キャスターや金属の取っ手が付いたプラスチックのケースは、外さないと粗大ごみ扱いになる地域があります。
買い替えなら店の引き取り、使えるなら売るか譲る
捨てる以外の方法も、先に見ておくと手数料が要りません。新しい衣装ケースを買うならコーナン、DCM、ビバホームが同等品を1点無料で引き取り、割れや黄ばみがなければフリマアプリや地域の掲示板で引き取り手が付きます。ニトリは衣装ケースの引き取りをしていないので、買い替えの店を選ぶときに見ておきます。
| 手放し方 | 費用 | 条件 |
|---|---|---|
| コーナン、DCM、ビバホームの引き取り | 無料 | 買った数と同じ数まで。店に持ち込む |
| 無印良品の引き取り | 無料 | 対象の商品と条件が店で違う。事前に店に聞く |
| リサイクルショップ、フリマアプリ | 無料〜手数料5〜10% | 割れ・黄ばみがない。同じシリーズをまとめると売れやすい |
| 地域の掲示板で譲る | 無料 | 取りに来てもらえる。期限を決めて過ぎたら粗大ごみに |
| 不用品回収業者 | 500〜4,000円から | 家具や家電をまとめて出すときだけ。自治体の許可を確かめる |
売るときは、ほこりとかびを落としてから出します。ぬれたタオルと除菌シートで拭き、においが残るならエタノールで拭きます。3月と4月は引っ越しで買う人が増えるので、急がないならその時期に出すと決まりやすいです。フリマで1か月売れなければ、粗大ごみか譲る方法に切り替えます。
不用品回収業者は、衣装ケース1個だけだと割高です。頼むなら、自治体の許可か委託を受けた業者を選び、チラシや拡声器で回る「無料回収」のトラックには渡さないでください。あとから追加の料金を請求されたり、不法投棄されて依頼した人が責任を問われたりすることがあります。
案内を見て、解体か粗大ごみか引き取りかを決める
衣装ケースの捨て方は、自治体の分別のページを見るところから始まります。切って普通ごみで出せる自治体で、道具があって急ぐなら解体、それ以外は粗大ごみで200〜800円、買い替えるなら店の引き取りで無料、この3つのどれかです。
まず、自治体のページで「衣装ケース」を検索し、解体後の扱いと大きさの基準を確かめてください。解体できる地域なら、引き出しを抜いて枠を平らな面から切る、耐切創の手袋を着ける、冬は暖かい部屋で切る、この3つを守れば1時間で終わります。
切れない地域か、1〜2個で急がないなら、受付センターに申し込んで処理券を貼るだけです。まだ使える物は、捨てる前に1回だけ、店の引き取りか地域の掲示板を見てみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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